土瑠茶開店20周年記念 オンラインセミナー 「混成文化」の日本を考える

講師 王敏氏

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【講座カリキュラム】
第一回 10月24日(土)・禹という治水神の渡日
第二回 11月28日(土)・禹夫人・九尾狐も渡日
第三回 12月26日(土)・「平成」年号に禹の語り
※すべての講座はzoomのオンライン配信講座となります。
※受講料のお支払い完了後に専用接続先URLを後日、お知らせいたします。

【開催時間】
開場 13:30 講演14:00~16:00

【受講料】
2,000円(各回となります)

【講座要旨】
日本文化の特性について、青木保氏が「混成文化」(異文化理解)という概念を提唱されている。日本列島はユーラシア大陸の東端にあるため、先史時代より異邦人の移動の流れ着く位置を占めてきた。当然のことながら列島に移りこんだ多文化間の相互浸透・融合の蓄積が重なった。その結果、列島で多元的要素を輝かせる複合文化が生成することになった。こうした「混成文化」型日本文化へのアプローチも多面的にされるだろう。そのため、国内外の検討と確認が求められ、国際的参加が期待されている。近年、欧米諸国でも関心の高まりつつあるのが日本の「禹王信仰」である。中国史で最古の王朝「夏」を創始したといわれた禹王は、中国において長らく治水のリーダーとして尊敬を集めてきた。日本においても治水が第26代の継体天皇の九頭竜川治水など、時代を越えて禹王を治水神と位置付けてきた。治水神・禹王研究会の調査により、全国39の地域に禹王信仰に関係する史跡文物の130以上の発掘調査成果が確認されている。 日本の禹王信仰を通して「混成文化」の特性が考案され、日本文化に吸収された異なる地域文化の縦横が検証されている。日本文化の新たな発信につながる機会として連続3回講座を開きます。

【プロフィール】
講師略歴
王 敏(ワン ミン)
略歴
 1954年中国河北省承徳市生まれ。1977年、大連外国語大学日本語学部卒業。四川外国語大学大学院(日本文学)修了、同学院専任講師。文化大革命後初の論文審査による日本の国費留学生として1982年1月、宮城教育大学に留学。2000年、お茶の水女子大学で人文科学博士号(比較文化)を取得。東京成徳大学教授を経て、法政大学教授を2020年に定年退職。

法政大学名誉教授、拓殖大学国際日本文化研究所客員教授、日本アジア共同体文化協力機構参与(会長 福田康夫)。中国の大鸞翔宇(周恩来のペンネーム)慈善基金会顧問(会長 周恩来親族の周秉徳)、国際儒学聯合会副理事長(会長 劉遠東元副総理)
★現在の研究テーマ
平和資源研究(周恩来や日中共有の平和成果)、文化関係研究(漢字文化圏やアジアの歴史的文化的相互関係)、日中の「混成文化」研究(宮沢賢治研究を起点に、日本学と中国学の交差的総合研究)。

受賞
 1985年に中国の翻訳賞、92年には山崎賞、97年に岩手日報文学賞賢治賞を受賞。2009年に文化長官表彰(表彰理由 永年にわたり、日中間の文化交流に関わる分野のエキスパートとして活躍するとともに、宮沢賢治 の作品を中国語に翻訳するなど、日本文化の発信に貢献している)。2015年に国際文化交流最高貢献賞、2016年に日本社会文化貢献賞受賞。
著書・主著は多数
* 『嵐山の周恩来』(三和書籍)
* 『禹王と日本人』(NHK出版)
* 『わたしの伯父さん周恩来』(監修法政大学出版局)
* 『わたしの宮沢賢治―言葉の源泉』(ソレイユ出版)
* 『中国の公共外交』(翻訳 三和書籍)
* 『中国人の「超」歴史発想』(中公文庫)